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フリーランスマーケティングプランナーのブログ

CPA(顧客獲得単価)の計算方法

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画像:Unsplash

集客計画を立ててほしい、という依頼はよくいただきます。

そこでまずはじめに。

CPAはいくらかけて大丈夫ですか?

 

この答えがすぐ返ってくる場合とそうでない場合でスタート地点は大きく違ってきます。すぐ答えを言える場合は、この記事は読み飛ばしてください。

 

 

CPA(顧客獲得単価)を計算する方法

CPAを計算する際に、理解しておきたい構造はこんな感じ。

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図だけだとわかりづらいので、仮の値を当てはめて考えてみます。

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例では、

新規のお客様を100人獲得すると、50%はリピートする。

新規のお客様は初回の単価が10,000円なので、初回だけで100万円の売上を稼いでくれる。

リピートした50人のお客様はその後平均2回リピートして、1回あたりのリピート単価は10,000円なので、リピートした50人のお客様が継続利用することで稼ぐ売上は100万円になる。

新規のお客様が100万円、リピートしたお客様が100万円稼いでくれるので、総額200万円の売上になる。

総売上額200万円に粗利率50%をかけると、総粗利額は100万円になる。

 

ここでようやくCPAが出せます。

総粗利額 ÷ 新規人数

例では100万円÷100人なので10,000円。

 

新規のお客様を1人獲得するために10,000円のコストを使うと粗利は±ゼロになる、ということがわかります。

 

CPAとLTV(顧客生涯価値)

LTVとはLife Time Valueの意味。日本語では顧客生涯価値。

要は、お客様がサービスや商品に支払ってくれる価値(=ここでは利益)の総額です。

上記の図でいうと、総粗利額がほぼLTVにイコールです。

ほぼ、といったのは厳密には「(売上額ー売上原価)÷ 新規人数」がLTVになるのですが、そんな計算めんどくさくてやってられん!となる場合がほとんどだと思いますので、粗利率を単にかけてLTVを出す方が簡単です。この記事内でもそうします。

 

CPAを考える際、LTVをどの期間で設定するか、が結構重要です。

 

え、どういうこと?

先ほどの図で100万円を新規のお客様100人が1年間で稼いでくれる、とします。

すると、10,000円かけて1年でコストは回収できる、という話になります。

ただ、それが10年かけて稼いでくれる、となると、10年間かけてやっと10,000円のコストが回収できる、ということになります。

 

何がいいたいか。

期間のとり方によって、コストが回収できるタイミングが違ってくる、ということ。

10年で回収すればよし、と決めるのであれば、10年としてももちろんいいです。

ただ、ほとんどのサービスがまずは1年LTVで考える、というのが一般的かな、と思います。

 

CPAはいくらですか?

この質問にすぐ答えられるかどうかでスタート地点が違う、といったのは、

事業の構造を理解できているか、そうでないか

がこの質問でわかってしまうからです。

答えが言えない場合は、まず答えを見つけに行くところからはじまります。

答えが言える場合は、集客計画を立てるところからはじめられます。

 

ということで、「集客計画を立ててほしい」というご相談には、まずこの質問をして出発点を設定することが多い、というお話でした。

 

尾崎菜穂|フリーランスマーケティングプランナー -Naho Ozaki