CPA(顧客獲得単価)の計算方法
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集客計画を立ててほしい、という依頼はよくいただきます。
そこでまずはじめに。
CPAはいくらかけて大丈夫ですか?
この答えがすぐ返ってくる場合とそうでない場合でスタート地点は大きく違ってきます。すぐ答えを言える場合は、この記事は読み飛ばしてください。
CPA(顧客獲得単価)を計算する方法
CPAを計算する際に、理解しておきたい構造はこんな感じ。
図だけだとわかりづらいので、仮の値を当てはめて考えてみます。
例では、
新規のお客様を100人獲得すると、50%はリピートする。
新規のお客様は初回の単価が10,000円なので、初回だけで100万円の売上を稼いでくれる。
リピートした50人のお客様はその後平均2回リピートして、1回あたりのリピート単価は10,000円なので、リピートした50人のお客様が継続利用することで稼ぐ売上は100万円になる。
新規のお客様が100万円、リピートしたお客様が100万円稼いでくれるので、総額200万円の売上になる。
総売上額200万円に粗利率50%をかけると、総粗利額は100万円になる。
ここでようやくCPAが出せます。
総粗利額 ÷ 新規人数
例では100万円÷100人なので10,000円。
新規のお客様を1人獲得するために10,000円のコストを使うと粗利は±ゼロになる、ということがわかります。
CPAとLTV(顧客生涯価値)
LTVとはLife Time Valueの意味。日本語では顧客生涯価値。
要は、お客様がサービスや商品に支払ってくれる価値(=ここでは利益)の総額です。
上記の図でいうと、総粗利額がほぼLTVにイコールです。
ほぼ、といったのは厳密には「(売上額ー売上原価)÷ 新規人数」がLTVになるのですが、そんな計算めんどくさくてやってられん!となる場合がほとんどだと思いますので、粗利率を単にかけてLTVを出す方が簡単です。この記事内でもそうします。
CPAを考える際、LTVをどの期間で設定するか、が結構重要です。
え、どういうこと?
先ほどの図で100万円を新規のお客様100人が1年間で稼いでくれる、とします。
すると、10,000円かけて1年でコストは回収できる、という話になります。
ただ、それが10年かけて稼いでくれる、となると、10年間かけてやっと10,000円のコストが回収できる、ということになります。
何がいいたいか。
期間のとり方によって、コストが回収できるタイミングが違ってくる、ということ。
10年で回収すればよし、と決めるのであれば、10年としてももちろんいいです。
ただ、ほとんどのサービスがまずは1年LTVで考える、というのが一般的かな、と思います。
CPAはいくらですか?
この質問にすぐ答えられるかどうかでスタート地点が違う、といったのは、
事業の構造を理解できているか、そうでないか
がこの質問でわかってしまうからです。
答えが言えない場合は、まず答えを見つけに行くところからはじまります。
答えが言える場合は、集客計画を立てるところからはじめられます。
ということで、「集客計画を立ててほしい」というご相談には、まずこの質問をして出発点を設定することが多い、というお話でした。